カイロプラクティックは、1895年にアメリカで誕生した自然療法です。
創始者はダニエル・デビッド・パーマーで、彼は神経の働きが健康に大きく関わっていると考え、脊椎（背骨）を正しく整えることで体の自己治癒力を引き出す治療法を発見しました。以来、カイロプラクティックは世界中に広まり、特にアメリカやカナダでは医療資格として認められ、専門的な教育機関で学んだカイロプラクターが活躍しています。
カイロプラクティックでは、手技を使い「アジャスト（調整）」することで治療を行います。薬をまったく使わないので副作用の心配がなく、体に傷をつけることもなく、人間が本来持っている自然治癒力を使って体を修復しようとするのがカイロプラクティック。これだけでも体にやさしいことがわかっていただけると思います。
医療機関では異常がないと判断されたにも関わらず体調が優れない疲労感があるといった状態、スポーツによる怪我からのリハビリなど、幅広い症状にカイロプラクティックが利用されています。
整体院、接骨院の違いについて
カイロプラクティックとよく比較される「整体院」「整骨院」との違いについて、簡単にご説明いたします。
整体院との違い
カイロプラクティックと整体院はどちらも体のバランスを整える施術を行いますが、理論やアプローチが異なります。
カイロプラクティックは科学的な理論に基づき、骨格や神経の関係を重視します。一方、整体は日本で発展した伝統的な手技療法で、筋肉や関節をほぐしたり歪みを矯正したりする施術を行いますが、特定の理論体系に縛られず、施術者ごとに手法が異なるのが特徴です。
整骨院との違い
整骨院は骨折・捻挫・脱臼・打撲・挫傷などを保険診療の科目として扱うための医療機関で、スポーツの試合中に脱臼などをした場合に整復できるのは柔道整復師になります。
整骨院は柔道整復師という国家資格を持った方が治療しますが、整形外科学を基本とした外傷を見るためのもので、肩こり腰痛や慢性障害である関節炎などは保険科目には含まれません。また、姿勢のゆがみに伴う疲労からくる症状については専門分野外です。
腰や首・肩が辛い時は、患部を電気や温熱を用い、補助的に手技でもみほぐして症状を和らげたりしますが、カイロプラクティックでは、辛い症状だけでなく、体(姿勢)全体を緊張から開放することで患部の原因から治療し、症状も定期的に再発しないようにすることを考えます。
カイロプラクティック治療の特徴
カイロプラクティックは、主に背骨や骨盤の矯正・脊髄への施術を行います。身体の歪みの原因をみつけ、骨盤や背骨を矯正することでバランスを整える目的があるのです。
整骨や整体と違い、歪みが出ている場所に直接施術をして、血液やリンパの流れをよくすることで不調を改善することを目的とします。痛みの元を特定して原因を取り除く治療という観点から施術が行われるのです。
薬や外科手術に頼らず、主に手を用い骨格のゆがみ、構造的・機能的な異常を正す事で、神経系や筋肉、内臓などの働きを正常にし、人間が本来 持っている自然治癒力を最大限に発揮させる手技療法がカイロプラクティックです。